三大抗酸化ビタミンを豊富に含む「かぼちゃ」
かぼちゃは栄養価の高い野菜のひとつです。三大抗酸化ビタミンと呼ばれる「老化予防のビタミンE」、加熱しても壊れにくい「風邪予防のビタミンC」、「免疫力をアップするベータカロテン」などを豊富に含みます。また、でんぷんやたんぱく質も多く含む野菜です。
冬至にかぼちゃを食べる風習があるのは、かぼちゃが粘膜や皮膚の抵抗力を高めて、風邪の予防になることや、冬は緑黄色野菜が少ないので、保存しやすいかぼちゃが大事だったからでしょう。甘みがあり、ほっくりとした食感で、天ぷら、炒め物など油と一緒に摂ると、カロテンの体内への吸収率が良くなります。さらに煮物、スイーツなど様々な料理に使える便利な野菜ですので、大いに食べましょう。
選び方のポイント
日本かぼちゃは、へん平でごつごつして、中身は水分が多く、甘味が少ないので煮物料理に使われます。西洋かぼちゃは、丸みがあり表面がつるつるして、中身はホクホクとした肉質をしており、各種の料理に使われます。かぼちゃは小さくてもずっしりと重く、形が整っていて色が濃く、色むらのないもの、ヘタの部分がコルクのように固く、軸が大きくぷっくりしたものを選びましょう。カットものは種がふっくらしてビッチリ詰まったものを選びましょう。
最近ではイタリア料理に使われるズッキーニと呼ばれるヘポかぼちゃの仲間の消費が増えています。かぼちゃと同じように軸のところがくびれているのを選んでください。ズッキーニは見かけはキュウリに似ており、でんぷん質が少なくなく、シャリシャリ感があります。あっさりとした味でトマトと煮込んだり、グリルしたりして食べます。
かしこい保存方法
かぼちゃは保存性に優れており、丸ごとなら10℃前後の風通しの良いところで数か月転がしておけるので、出盛りの時に幾つか買っておきたいものです。収穫直後よりも1ケ月ほど熟成させた方が、でんぷんの糖化により甘味が増します。
冷蔵:カットしたかぼちゃは、種とワタの部分から傷み始めます。買ってきたらすぐに種とワタをかき出し、ラップを掛け直してペーパータオルで包みビニール袋に入れて野菜室に入れましょう。1週間は保存可能です。
冷凍:大きさをそろえて角切りにしたものを固めに蒸し、急冷します。または茹でるか、蒸したかぼちゃをマッシュし、ラップで板状に小分けして急冷します。凍ったら冷凍庫用保存袋に移して保存しましょう。
干す:種とワタを取ってペーパータオルで水分を拭き取り、くし形や角切り、薄切りにして天日干しや陰干しにして乾燥させます。干すと甘味が増し、さらに味も浸みやすくなるので、煮物にするのがおすすめです。
漬ける:甘酢漬け、梅酢漬けなどにできます。京都の割りかぼちゃ漬け、九州の壷漬けなど地域の漬物も豊富です。